HOME>繰上げ償還された&されそうなロシア株投資信託
投資信託の中には、償還期限を全うすることなく、繰上げで償還されてしまう残念なファンドがあります。
ロシア株投資信託についてもしかりで過去に繰上げ償還を迎えてしまったファンドたちがあります。
このようなファンドは多くの場合純資産総額が小さく(数億円、ケースによっては数千万円まで減少しているケースもあります)、運用しても投信会社のコストがかさむだけで存続させるだけで赤字になるお荷物ファンドである場合が多いです。
繰上げ償還されたということは、運用に失敗したファンドですから、大きく取り上げられることもなく、ひっそりと息を引き取ります。
今後、投資したロシア株投資信託が繰上げ償還されてしまって大損失!なんてことにならないように投資する際には純資産総額が十分あるか、急激に減少していないかなどをきちんとチェックしましょう。
繰上げ償還されたロシア株投信
実際にこれまで繰上げ償還されてしまった悲しきロシア株投信を見てみましょう。
下の表の3本です。
投信 | 投信会社 | 設定日 | 償還期限 | 繰上償還日 | 償還時純資産総額[億円] |
DIAMロシア株式ファンド | DIAM | 2008.8.29 | 2018.8.13 | 2013.4.4 | 4.5 |
ロシア・バランス・オープン | 岡三 | 2008.7.31 | 無期限 | 2013.7.4 | 4.0 |
BNPパリバ・ロシア株式ファンド (ロシアのいぶき) | BNPパリバ | 2008.3.28 | 無期限 | 2013.9.30 | 3.3 |
ロシア株関連のファンドは2007年にHSBCロシアオープンが新規設定されたのを皮切りに2008年に多く設定されました(合計7本)。
リーマンショック前でロシア株投信の基準価額が大きく値上がりしていた時代です。
上の3本のファンドもこの2008年に設定されたファンドたちです。償還期限が無期限、もしくは10年に設定されていましたが、結局5年でその生涯を終えることになりました。
償還時の純資産総額は3~4.5億円。繰上げ償還の判断基準は各投資信託の約款に記載されていますが(5億口、10億口などが多いようです)、純資産総額5億円に近づいてきた場合は黄色信号を考えた方がよいでしょう。
繰上げ償還間近?の危険信号ロシア株投信
2015年1月現在、ロシア株投信の純資産総額は総じて減少傾向にあります。
ウクライナ問題による世界各国のロシアへの制裁、原油価格の下落などにより株価が下落していることが主な原因です。
今ロシア株投信は大きく値を下げていますから、買い時と考えることもできます。しかしながら、今安く買って将来値上がりしたところで売ろう!と考えても、道なかばで繰上げ償還されてしまっては元も子もありません。
純資産総額があまりに小さいファンドには投資しないのが懸命です。
実際にロシア株投信の基準価額を見てみましょう。
投信 | 設定日 | 償還日 | 純資産総額 |
HSBCロシアオープン(HSBC) | 2007/3/30 | 無期限 | 65.8億円 |
ダイワ・ロシア株ファンド(大和) | 2008/2/26 | 無期限 | 40.02億円 |
DWS ロシア株式ファンド(ドイチェ) | 2008/6/16 | 2018/6/15 | 13.89億円 |
ロシア株式ファンド(カレラ) | 2013/8/29 | 2023/8/15 | 8.74億円 |
新生・ズベルバンクロシアファンド(新生) | 2008/5/30 | 無期限 | 7.77億円 |
三井住友・ロシア株式オープン(三井住友AM) | 2008/6/30 | 2019/12/9 | 5.22億円 |
いかがでしょうか?
ロシア株投資信託は6本ありますが、これらの半数にあたる3本が10億円を割ってしまっています。
以下の3本は繰上げ償還黄色信号と見てもよいでしょう。
<繰上げ償還黄色信号のロシア株ファンド>
◆新生・ズベルバンクロシアファンド(新生)
◆三井住友・ロシア株式オープン(三井住友AM)
もちろん、ロシア経済が回復してくればこれらの純資産総額も増加に転じることは十分考えられますが、繰上げ償還のリスクがあることは覚悟したうえでロシア株投信を選びたいですね。
それでは!
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