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ロシア株投資信託に投資するなら知っておいた方がよい情報をまとめました。
【ロシアの経済状況】
2009年、ロシアは世界一の天然ガス輸出国、世界第二位の石油輸出国、世界第三位の鉄鋼・アルミニウムの輸出国となりました。
この成績からも分かるとおり、ロシア経済は大きく鉱物資源に依存しています。これらの鉱物資源は世界市場で取引され、経済状況によって乱高下します。
これによってロシア経済も大きくふらつくことになり、経済がなかなか安定しない原因です。政府も資源依存には危機感を抱いていて、2007年から、資源依存を改め、近代的なハイテク産業へと構造変換しようと取り組みを始めています。(しかしながら、実際はまだ実っていないのが実情・・・)。
そうは言っても1998年に経験したロシア財政危機以来、平均で7%の経済成長率を維持しており、国民の可処分所得は倍増、中流階級も増えました。
しかし悪いことに、2008~2009年にかけて起きた世界同時不況によりロシアは深刻な打撃を受けました(主に石油価格の暴落と、ロシア金融機関への世界の信用低下が原因でした)。
ロシア経済の長期的な課題としては、労働力の縮小、旧ソ連時代から続く汚職、中小企業や非資源会社が資本を得にくい、インフレ懸念、政府の支出増加があります。
【ロシアの主要産業】
ロシアはその広大な敷地の中に多くの鉱物資源を持っており、この資源を生かした産業が盛んです。
- 【石油】
- 【天然ガス】
- 【鉄鉱石】
石油と言えば多くの方が中東地域を思い浮かべるかも知れませんが、実は原油生産量世界一なのはロシアなのです。石油の大消費地ヨーロッパに隣接しているため、パイプライン敷設してその生産量の多くをヨーロッパに輸出しています。このお金でロシア経済(といっても一部の独占企業だけですが)が潤っています。
ちなみに採掘しやすい場所にある油田は既にほぼ開発済(ウラル地方の油田は既に枯渇懸念があり)で、今後新規油田の開発が望まれるものの、新規油田は地理的に厳しい地域(永久凍土とか地中奥深くとか)に分布しているために開発が遅れているようです。
石油関連の会社としては、ロスネフチ、ルクオイル、トランスネフチ、タトネフチなどがあります。
生産量・埋蔵量ともロシアが世界一で、生産量は世界全体のほぼ1/5を占めます。 石油と同じくヨーロッパに多くを輸出していて、ロシアで採掘される天然ガスは欧州の天然ガスの需要の3割りを満たしています。
天然ガス関連の会社としては、ガスプロムがほぼ独占状態です。
ロシアは、中国、ブラジル、オーストラリア、インドに次ぐ鉄鉱石の生産国です。埋蔵量では世界最大を誇ります。
鉄鉱石関連の会社としては、メタロインベスト、セベルスタリなどがあります。
【ロシア市場の鉱業関連銘柄】
ロシアの主要産業である鉱業関連の銘柄にはこれらがあります。
- 【ガスプロム】
- 【ロスネフチ】
- 【トランスネフチ】
- 【ノヴァテク】
- 【メタロインベスト】
- 【セベルスタリ】
ロシアの資源関連の会社で代表的なのがガスプロム社です。天然ガスの生産をほぼ独占しています。その株式の過半数をロシア政府が握っている半国営企業で、何を隠そうガスプロムの会長はメドベージェフ大統領なのです。天然ガスの生産量は世界最大で2004年には石油開発大手の「ロスネフチ」を吸収合併、従業員数は焼く30万人という巨大な会社です。隣接しているヨーロッパへのガス輸出が売上の約7割を占め、ヨーロッパ諸国へのガス価格設定でも度々強気な態度を見せていることから、しばしば国際問題になっています。
旧石油省を再編して1993年に作られたロシア最大の石油会社です。2004年にガスプロムの子会社化されました。
産出した石油を国内・外に輸送するためのパイプラインを保有・運営するのがトランスネフチです。ロシアで産出された原油を輸送するためのパイプラインはほぼトランスネフチの独占状態です。
天然ガスの生産・販売会社でガスプロムに次ぐ生産量を誇ります。こちらはガスプロムと違い、独立系のガス生産会社です。
ロシアの鉄鉱石・鉄鋼の生産大手です。鉄鉱石の生産量はヴァーレ、リオ・ティント、BHPビリトン、アルセロール・ミタルに次いで5位です。
ロシアの鉄鋼大手で、世界最大級の鉄鋼生産企業です。
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