HOME>2014年のロシア株投資信託のランキング
ウクライナ問題による世界からの制裁、ルーブル安、原油安と2014年はロシアにとって散々な一年となりました。本記事では、ロシア株ファンドの2014年のランキングをまとめました
比較対象のロシア株投資信託6本
まずは、2014年のロシア株投資信託の基準価額チャートを見てみましょう。対象のロシア株投信ファンドは以下の6本です。
上から3本は「MSCIロシア10/40指数(円)」をベンチマークとし、下の3本は特にベンチマークを定めていません。
また、ロシア株投資信託の信託報酬は1.24%~2.11%と残念ながらいまだにコストが高い状態にあります。
低コストインデックスファンドの登場を期待したいところです。
ファンド名 | 設定日 | 償還日 | 購入時 手数料 | 信託報酬 手数料 | 解約時 留保額 | ベンチマーク |
三井住友・ロシア株式オープン(三井住友AM) | ’08/06/30 | ’19/12/09 | 3.24% | 1.80% | 0.30% | MSCIロシア10/40指数(円) |
DWS ロシア株式ファンド(ドイチェ) | ’08/06/16 | ’18/06/15 | 3.78% | 2.03% | 0.50% | MSCIロシア10/40指数(円) |
HSBCロシアオープン(HSBC) | ’07/03/30 | 無期限 | 3.78% | 2.11% | 0.00% | MSCIロシア10/40指数(円) |
ロシア株式ファンド(カレラ) | ’13/08/29 | ’23/08/15 | 3.24% | 1.63% | 0.30% | ベンチマーク無し |
新生・ズベルバンクロシアファンド(新生) | ’08/05/30 | 無期限 | 3.78% | 1.24% | 0.30% | ベンチマーク無し |
ダイワ・ロシア株ファンド(大和) | ’08/02/26 | 無期限 | 3.24% | 1.81% | 0.00% | ベンチマーク無し |
2014年のロシア株投資信託基準価額チャート
それでは、2014年のロシア株投資信託の基準価額チャートを見てみましょう。
(なお、2014年中に分配金を出したロシア株投信はありませんでした。)
残念ながら2014年中には、ロシア株投資信託は全て値を下げました。
最も大きく値下がりしたのは、「新生・ズベルバンクロシアファンド」で-38%でした。
一方、値下がりを最小限にとどめたのは、「三井住友・ロシア株式オープン」で-25%でした。
「新生・ズベルバンクロシアファンド」にいたっては、2014年12月中旬の底値で5割減をやや割ってしまっています(怖い怖い・・・)。
MSCIロシア10/40指数(円)に連動するロシア株投資信託3本のチャート
次に同一のベンチマーク「MSCIロシア10/40指数(円ベース)」を設定している以下のロシア株投信3本の成績を比較してみましょう。
1. 三井住友・ロシア株式オープン(三井住友AM) 信託報酬:1.80%
2. DWS ロシア株式ファンド(ドイチェ) 信託報酬:2.03%
3. HSBCロシアオープン(HSBC) 信託報酬:2.11%
最も下げ幅が小さいのは、「三井住友・ロシア株式オープン」の-25%、最も下げ幅が大きいのは、「HSBCロシアオープン」の-35%。
いずれも同じベンチマークを設定しているにもかかわらず、実に10%も成績が違ってきています。
「三井住友・ロシア株式オープン」と「HSBCロシアオープン」の信託報酬がそれぞれ、1.8%、2.11%ですので、信託報酬が低いほど成績がよいという傾向は言えそうです。
ただし、これらのファンドの信託報酬の差が2.11%-1.80%=0.31%ですので、信託報酬の差だけでは運用成績は説明できなさそうです。
これらのファンドはアクティブファンドのため、結局ファンドマネージャの腕の違いがこれだけの成績の違いに現れてきたのだと思われます。
ベンチマーク無しのロシア株投資信託3本のチャート
次はベンチマーク無しのやりたい放題のロシア株投資信託3本の成績を比較してみましょう。
4. ロシア株式ファンド(カレラ) 信託報酬:1.63%
5. 新生・ズベルバンクロシアファンド(新生) 信託報酬:1.24%
6. ダイワ・ロシア株ファンド(大和) 信託報酬:1.81%
最も下げ幅が小さいのは、「ダイワ・ロシア株ファンド」で-27%、最も下げ幅が大きいのは、「新生・ズベルバンクロシアファンド」で-38%。
ベンチマークありの3本よりも悪い成績・・・。参考指数がない分自由なファンド運用ができるはずですが、それが裏目に出て成績が悪くなってしまったようです。
信託報酬との関連性についても見てみましょう。最も信託報酬を低く抑えている(1.24%)のが「新生・ズベルバンクロシアファンド」ですが、このファンドが最も成績が悪くなってしまった結果です。
謙虚なのは素晴らしいですが、実力が伴わないのがなんとも残念です。
インデックスファンドについては、信託報酬が小さいほど運用成績も良くなりますが、ロシア株ファンドには当てはまりません(アクティブファンドですしね)。
信託報酬が小さいほうが有利なことに変わりありませんが、それ以上にファンドマネージャの運用の手腕に頼るところが大きいです。
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