HOME>インド株投資信託の2012年度No.1は??
No.1は新生UTIインドファンド、最下位はHSBCインド・インフラ株式ファンド
2012年度のブラジル株投資信託で最も成績が良かったのは、「新生UTIインドファンド」で、年度初めから終わりまでで18.8%の上昇でした。(下図中の青線)
一方、最も成績が悪かったものは「HSBCインド・インフラ株式ファンド」で、年度初めから終わりまでで-6.5%でした。(下図中の緑線)
その他、比較的成績が良かったものとして、No.2は「アムンディ・りそなインド・ファンド 」で+17.5%、No.3は
「三井住友・インド・中国株オープン 」で+16.3%でした。
なお、インド株投資信託23本の2012年度の平均騰落率は+9.4%でした。
図1 2012年度のインド株投資信託の値動き(年度初めを1.0としています)
(※図中のSENSEX指数は為替による補正をしていないものです)
インド株投資信託全体としては4~5月に大きく値下がりするも後半回復へ
インド株投資信託の2012年度の全体の傾向としては、上期の4月から5月にかけて大きく値を下げ、下期から回復するという値動きをしています。
上期は4月~5月の大幅な値下がりはインドに限らず、欧州信用不安の再燃(フランス・ギリシャで緊急財政支持派が選挙で負けたことが市場心理を悪化させました)、米国雇用状況の悪化等による世界的な経済情勢によるものです。この期間にRBI(Reserve
Bank of India:インド準備銀行)が利下げを断行したもののインフレ懸念は払拭されず、相場を反転させるまでには至りませんでした。
下期は9月に欧米で追加金融緩和策がとられたことや、インド政府が小売業への外国直接投資(FDI: Foreign Direct
Investment)の規制を緩和するなど、多くの経済改革を発表したために上昇に転じました。その後、ユーロ圏の国々とIMFがギリシャ支援に合意したこと、大手格付け会社がインドを「安定的」との評価据え置きにしたこと、米国の「財政の壁」問題が会費されたことなどを受け、さらに市場は急速に値を上げる結果となりました。
インド株投資信託は為替ヘッジ無しのため、インドルピー対円のレートに大きく影響されます。
上期は一貫して円高の動きとなり、8月に1インドルピー1.4円まで円高が進みました。しかし、その後は上にも述べたようにインド政府が外貨規制の緩和やインフラ投資プロジェクト推進など大胆な改革を進めたこと、欧米の財政問題に対する懸念が後退したことなどを受けて、インドルピーは大きく値上がりすることとなりました(インドルピー対円の為替は下図をご参照ください)。
図2 2012年度のインドルピー対円の為替チャート(Yahoo! Finance)
「新生・UTIインドファンド」は2013年ファンド大賞を受賞、リッパースコアも最高レベル
2012年度のNo.1成績に輝いた「新生・UTIインドファンド」ですが、世間からきちんと評価されています。
R&I(格付け投資情報センター)が毎年ファンド大賞を発表していますが、「新生・UTIインドファンド」は「インド株式」部門で優秀ファンド賞を受賞しています
ちなみに同部門の最優秀ファンド賞は「PCAインド消費財関連ファンド」です。こちらも図1から分かるように1月頃までは「新生・UTIインドファンド」を上回る成績をつけており、受賞はうなずけます。
また、「新生・UTIインドファンド」は米国の投資情報サービス会社であるリッパー社が提供する「リッパースコア」で以下のような評価を受けています。
◆トータルリターン:5
◆収益一貫性:5
◆元本保全性:1
◆経費率:5
(5が最も高い)
元本保全性は新興国の投資信託なので仕方ないとして、投資情報会社からは最高レベルの評価を受けています。
なお、2012年度最下位であった「HSBCインド・インフラ株式ファンド」の評価は以下の通りです。
◆トータルリターン:1
◆収益一貫性:1
◆元本保全性:1
◆経費率:1
(5が最も高い)
また、このファンドは購入時手数料3.68%、信託報酬2.19%、解約時留保額0.5%と他のファンド(安いものでは購入時手数料3.15%、信託報酬1.76%、解約時留保額0%)より手数料が割高であり、パフォーマンス上不利でもあります。
同じ市場に投資するのでもファンドが違えば、成績や評価が全く違います。貴重な財産の運用を任せるからには、よりよいファンドに投資したいものですね。インド株投資信託のチャートを各種手数料と合わせて別のページにまとめていますので、投資対象ファンドを選ぶ際には参考にしてみてください(こちら)。
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