HOME>ブラジル株投資信託の2012年度No.1は??

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No.1はブラジル消費株関連オープン、最下位はUBSブラジル・インデックス・ファンド

2012年度のブラジル株投資信託で最も成績が良かったのは、「ブラジル消費株関連オープン」で、年度初めから終わりまでで+23.5%でした。(下図中の緑線)

一方、最も成績が悪かったものは「UBSブラジル・インデックスファンド」で、年度初めから終わりまでで-12.2%でした。(下図中の青線)

その他、比較的成績が良かったものとして、No.2は「AAM ブラジル株式ファンド 『愛称 : セレソン』 」で+12.1%、No.3は 「ブラデスコブラジル成長株オープン」で+8.8%でした。

2012年度ブラジル株投資信託成績
2012年度のブラジル株投資信託の値動き(年度初めを1.0としています)


ブラジル株投資信託全体としては上期に値下がりするも後半回復へ

ブラジル株投資信託の2012年度の全体の傾向としては、上期の4月から5月にかけて大きく値を下げ、下期頃から回復するという値動きとなっています。

上期は4月に発表されたブラジル政府の景気対策が期待外れだったこと、欧州信用不安の再燃、米国雇用状況の悪化等が原因となって値を下げました。

下期は11月から12月にかけて米国の経済指標の改善、ブラジル国内の失業率の回復、2013年の減税対策発表等から一時値を持ち直し、そこからはアベノミクス効果で対レアルで円安となったことから、各ファンド(為替ヘッジ無し)とも値を上げる展開となりました。(レアル対円の為替は下図)

ブラジルレアル対日本円為替チャート
2012年度のブラジル対円の為替チャート(Yahoo! Finance


「ブラジル消費株関連オープン」は内需の強さを生かして大幅値上がり

ブラジル消費株関連オープン」は他のファンドがマイナス、もしくはせいぜい+10%止まりなのに対して+23.5%の上昇となりましたが、なぜこれほどの成績を出せたのでしょうか?

それはブラジル経済の原動力、内需の強さに支えられたためです。

少子高齢化の日本と異なり、ブラジルは働き盛りの若者人口が多く、また個人消費がGDPの約6割を占めており、内需が国の経済を支えているのです。さらに近年の経済成長や最低賃金の引き上げ政策に伴って中間所得層が増加しており、個人消費も活発になってきています。こうした内需の拡大が国の経済成長を牽引しています。

一方、「ブラジル消費株関連オープン」はその名前の通り、ブラジル国内の消費に関連する企業の株式に重点的に投資を行っています。具体的には、商品・飲料、生活必需品、小売、住宅等、消費者サービスです。

2012年は世界的に株式市場は調整局面となりましたが、ブラジルの消費財関連株は内需の堅調さを背景に底堅く成長しました。この恩恵を受けて「ブラジル消費株関連オープン」は世界株式市場の不調を横目に大きく値を上げたのです。

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